パイプオルガンの演奏を聴きに行ってみた。
先日、チケットがあるとのお誘いを頂き
パイプオルガンの生演奏に足を運んでみた。
初めて?かと思ったけど以前にも聴いた事が
あるような気もする。忘れた(笑)
ドイツのシュテンダーさんというご年配の奏者で
オルガニストとして有名な方らしい。
席が自由に選べたので会場の真ん中を選択。
一般的な演奏会などだったら
かなり観やすい位置のはずなので
わ〜ぃ見やすい〜♪
と喜びつつ、
パイプオルガンといえば、バッハの
「トッカータとフーガ ニ単調」でしょ。
ということでド迫力の演奏がスタート♪
そして、いざ始まって気が付いた。
そうか。。。
パイプオルガンて会場備え付けみたいなもので
観客に背を向けて演奏するので
真ん中だとずーっと背中しか見えない。
真ん中すぎて手の動きもゼンゼン見えない。
見えるのは、足の動きと後頭部、背中。
曲はどんどん変わっていくのに
見えるのは相変わらず背中&後頭部。
人の後頭部をこんなに長時間見たことないので
変に目に焼きついてしまったかも
帰宅後も後頭部の残像が^^;
今夜夢に出てきたりして(笑)
もっと端っこだったら横顔とか腕の動きとか
少しくらいは見えたのかもしれない。
パイプオルガンならではの席選び、
というのがあることに気がついた。
一曲終わるごとに拍手喝采の中、
シュテンダーさんが上半身を1/4周ひねって
客席に片手をあげて挨拶するのだが
これもパイプオルガンならではの動き
ということになるのかもしれない。
大柄なお年寄りがさらに大きなパイプオルガンの前に座り
時には迫力ある曲だったり、優しい曲だったりを弾き
また曲が終われば体をねじって客席に片手をあげる。
お人柄が滲み出ているそんな姿が
なんだかホンワカしていて顔がほころぶ。
が。。。
ど真ん中の席からはそれでも顔のふちが
見えるかどうかのギリギリ状態。
メインは背中と後頭部。
そしてまた新たな曲が始まり、
目にするのは再び同じ光景。
本格的にガッツリ見える背中と後頭部。
まずい、変な笑いが込み上げてきたかも(笑)
ここで笑っちゃダメだよね〜
というところで肩を揺らして堪える感じに
ちょっとだけ近い感じ。
演奏中は曲に集中して感動したりするのに
途中、フとした瞬間に俯瞰した状態で
状況が垣間見え、少し気が緩むのか
場違いな笑が込み上げてくるかも。
そんなこんなで無事に全曲が終了し
アンコールも終えて、シュテンダーさんが
パイプオルガンの椅子から離れ
拍手の中舞台袖へと消えていった。
と思いきや、司会の方が、
「再びシュテンダーさんの登場で〜す♪」
観客席の高さまで降りてきて、
優しい笑顔で話し始めた。
ドイツ語で。
結構長めのお話をされていたので、
てっきり通訳がいると思っていたら、
どうやら想定外の行動だったらしく
アナウンスの方も
「通訳できずスミマセン〜」
と。
シュテンダーさん、熱心に身振り手振りも交えて
熱く語っていたのに、恐らく会場で意味が分かったのは
いてもほんのわずかの様な気がする。
もしかしたらいなかったのかも。
「こんなにお話しされて今回はとても
暖かいコンサートとなりました〜」
って、進行役の方が満面の笑でおっしゃてたけど
スッゴイ気になる。
何を言ってたの?シュテンダーさんって感じです。
それにしても、演奏に気負いが全く感じられず
暖かい雰囲気を醸し出しまくっている演奏者と
大迫力の音量で響きまくるパイプオルガンの音は
ここ数年で細胞のどこかに溜まっていたであろう
不安だったり嫌な感情だったりを
全部吹っ飛ばしてくれた気がする。
目を瞑って聞くと、ヨーロッパの教会に
いる様な厳かな気分も味わえたりする。
ヴァイオリンとかピアノのコンサートのような
繊細で美しい緊張感が漂うような雰囲気とは
また少し違って、パイプオルガンならではの
魅力を存分に堪能しました☆
というお話でした♪